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◇ドイツ時事ジャーナル◇
第52号
2009年12月15日(火曜日)
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【今日の記事】
Konjunktur: Wirtschaft rappelt sich nur langsam auf
Vorsicht trotz Optimismus: Experten rechnen für dieses Jahr
zwar mit einem geringeren Konjunktur-Minus als zunächst
befürchtet, warnen aber vor Wachstumseuphorie. Die Hoffnungen
auf den Aufschwung werden auch bei Anlegern schwächer.
2009-12-15 20:06
SPIEGEL ONLINE - Schlagzeilen - Topmeldungen [rss]
【訳例】
景気:経済はただゆっくりと上向いている
楽観しながらも要注意:専門家は今年当初恐れていたより少ない景気後退だろ
うと予測しているが、成長確信には警戒を呼びかけた。回復への期待は、投資
家の間でも弱含みである。
【補足解説】
Ifo経済研究所は景気予測を大きく上向きへと修正しました。最新の予測で
は来年の成長率を1.7%としています。でも、自力での回復にはまだ至らな
いとのこと。2011年の成長は1.2%のプラスにとどまるとしています。
輸出の伸びが緩やかなのです。個人消費は、政府の成長加速法によって一時的
に増加する見込みです。Ifoの代表ズィンさんは、「われわれはまっさかさ
まに落ちて、ようやく少しずつ這い上がりはじめたばかりなので、先は長いよ
ー!」といっています。
他の専門家はもうちょっと慎重です。ZEWの指標は、12月にちょっと悪化
したのです。51.1ポイントから50.4まで下がりました。
およそ300名のアナリストや金融機関の投資家を対象にしたZEWのアンケ
ート結果では、前の二ヶ月と同じく、期待感は少し後退しました。とはいって
も水準は高いままです。専門家は経済の回復がゆっくりであると判断していま
す。その根拠は、輸出の増加と投資需要が安定している傾向が見え始めたこと
なのです。
ZEW代表のフランツさんは、「われわれはまだ不景気の谷間にいるんです。
来年は一息つけるけど、回復はまだですねー!」といっています。
結局言っていることは一緒のようですね。国が積極的に注射を打ち続けないと、
病んだ体が快方に向かうことはまだ無理だということです。
Ifo研究所の実質GDP成長予測は、
2010年:プラス1.7%
2011年:プラス1.2%
6月の時点では、マイナス0.3%と言っていたのですから事態改善と言える
でしょう。
改善の要因は、世界的な経済環境の改善と景気刺激策の結果の内需拡大投資強
化だそうです。今年の第4四半期はGDPがプラス0.5%になるだろうと予
測しています。
あまり楽観的な報道がなされることにはとても慎重になっている様子が伺えま
す。
ドイツ経済の状況はまだまだ不安定ですよー!と付け加えるのを忘れません。
「遺伝子内の回復力は強くなっても、景気刺激策で投入された資金はじわじわ
としか効いてこないんです。それに、まだまだ新規投資や雇用を促進する融資
は高い壁になっていますし、その厳しい財政環境は変わりませんねぇ。」
どうやら、最悪の事態は通り過ぎましたが、手放しで喜べるようになるにはま
だまだがんばらにゃあなりませぬぞ!肝に銘じられよ!といわれているようで
すね。
景気がじんわりとしか回復しないしわ寄せは、労働市場にのしかかります。被
雇用者の数は、低レベルの生産稼動状況に合わせることになるようです。つま
り、時短労働が減少し、結果として失業者が増えるというのです。2010年
の失業者は、今年の343万人を上回り361万人になるだろうと予測してい
ます。
インフレ率は、ほぼ動きなしとの予測です。
2009年:プラス0.3%
2010年:プラス0.6%
2011年:プラス0.8%
人間の知恵が問われる時代はしばらく続きそうですね。
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