2009年12月20日日曜日

COP15 -よれよれの無理やり合意-

***********************************

            ◇ドイツ時事ジャーナル◇ 

                 第53号

           2009年12月19日(土曜日)


***********************************


ご覧いただきありがとうございます。
みなさんのお役に立つ情報を提供したいと思っています。
とりあげてほしい内容やご希望があったらぜひお寄せください。
 a.white.river●gmail.com(●を@に変えてください)

独りよがりにならないように努めたいと思っています。
ご協力よろしくお願いします。


【今日の記事】
Klimagipfel Kopenhagen: Kompromiss in letzter Minute

Minimal-Lösung beim Klimagipfel in Kopenhagen: Nach zum Teil
chaotischen Verhandlungen einigen sich die Kernstaaten zwar
auf ein neues Klima-Abkommen, sie verzichten aber auf
weitreichende Ziele. Greenpeace spricht von einem "ernüchternden"
Ergebnis.

2009-12-19 06:32
Topthemen / sueddeutsche.de [rss]



【訳例】
コペンハーゲン天候変動サミット:最後の最後に妥協

コペンハーゲンの天候変動サミットで最低限の決定:ところどころ紛糾した議
論の後、核になる国々が新しい気候条約で一応の合意を見たが、大いなる目標
は諦めた。グリーンピースはその結果を「幻滅である」と発言した。


【補足解説】
25カ国が一堂に会して侃々諤々の議論を繰り返した後、金曜日遅くに共同政
治声明での合意を見ました。オバマ大統領もコメントしたように、気候変動に
対抗していくにはまだ先は長いという印象は拭い去れない結果でした。

オバマさんは、中国の温家宝首相、ドイツのメルケル首相などの首脳と拘束性
のない地球温暖化防止のための2度目標をまとめるのに一生懸命でした。細
かい多くの問題については目をつぶることになりました。

日本の首相は、自分の発言が合意への動きを促したとも考えているようですが、
どこにも日本の貢献などという報道は見当たりませんね。

結果については、評価は芳しくなく、グリーンピースはがっかりの結果だと表
明し、ノルウェーの首相ストルテンベルグさんは、合意したことは認めたもの
の、今回の決定は何もないよりはましだと考えているのです。

合意への導きは最終日にコペンハーゲン入りしたオバマさんで、中国・温家宝
首相、インド・シン首相、南アフリカ・ズマ大統領との合意がカギとなりまし
た。とくに大事だったのは、これらの主要な新興国における気候変動対策の実
効性確認可能性というテーマでした。

主な対象国の合意が成立した後も、全ての参加国である192カ国の承認は得
られていませんでした。

サミットの最終日は、これまでになかったような混乱状態で、終わりを待たず
に帰国したロシアのメドベージェフ大統領は、「こんな準備が悪いサミットは
前代未聞だ。」という言葉を残して帰っていきました。

オバマさんは、サミットの前に、「議論する時間は終わった。みんなで力を合
わせよう。米国は行動に移す準備がある。」と推進の意思を表明していました。

新興国は、ひとまず合意に対し好意的な反応を示しています。スーダンのスポ
ークスマン、ディ-アピンさんは、2週間にわたる会議の最中、先進国に対し
激しい批判を繰り返していましたが、新聞社に対し、「われわれは来年までそ
のプロセスを継続する契約に到達したのだ。」と発言しました。

いろいろな声がありますね。たくさんの国が集まりすぎると、却ってまとまる
までのプロセスが複雑になりすぎて、何にも決まらないとか。これも米国の力
の衰えを表しているのかもしれません。圧倒的な優位性を持つ国はもはやない
のですかねぇ。

0 件のコメント: