2010年2月15日月曜日

一人一人の思いは叶う -ドレスデン空爆65年行事から-

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            ◇ドイツ時事ジャーナル◇ 

                 第71号

           2010年02月14日(日曜日)


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おもしろい情報が提供できたら幸いです。


【今日の記事】
65. Jahrestag der Bombardierung Dresdens: Ein deutliches Zeichen

Mehr als 15.000 Menschen haben an die Opfer der Zerstörung
Dresdens gedacht - und gegen den Aufmarsch der Neonazis
demonstriert.

2010-02-14 00:28
Topthemen / sueddeutsche.de [rss]


【訳例】
ドレスデン爆撃65周年:明快な主張

1万5千人を超える民衆がドレスデン崩壊の犠牲者を追悼した。そしてネオナ
チの台頭に反対してデモを行った。


【補足解説】
Zeichenは普通は「しるし、サイン」なのでしょうが、拡大解釈して
「主張」と訳しました。

ドレスデン爆撃から65年経つのですね。
英国空軍による一方的な空爆は、米国が長崎・広島に原爆を落としたのと同じ
ような象徴的出来事だったそうです。

戦争の行方は、実質的に確定していて戦争目的としては不必要な攻撃だったと
聞いています。

オロス・ドレスデン市長は空爆65周年に際し、「わたしたちはドレスデンを
平和で世界に対して開かれた、排他思想や無思慮に抵抗する要塞にしよう。」
と呼びかけた。

その後で手をつなぐように呼びかけ、集まっていた1万5千人を超える人々が
手をつないだ数分後に町中の教会の鐘が鳴り渡った。

そして、その手をつないだ人間の列が壁となり、乱入しようとした極右グルー
プの行動を阻止することに成功したのです。

警察も極右グループの行動を最小限に抑えようと対策していました。8千人く
らいが集まると思われていましたが、最終的には5千人と大幅に少ない人数に
とどめることができたのです。

警察の見解では、さらに1万人ほどが極右阻止に加担したということです。夕
方4時頃に警察が発表したところでは、小さな局地的小競り合いはあったもの
の平和的に行事が進行したのでした。

ドレスデンを流れるエルベ川も自然の境界線として有効に機能しました。実は
それも作戦の一つだったようです。

ドレスデンのオロス市長は、市民が極右反対を明確に表明したことに賛辞を送
りました。
第二次世界大戦の終わりに近い1945年2月13日にドレスデンは連合軍の
空爆を受けたのです。つい最近でも、亡くなった被害者の死体を埋めたと思わ
れる跡がドレスデンの旧マーケット近くで見つかっています。

被害者の数には諸説あります。極右は約25万人と言っていますが、歴史学者
が詳細にわたる調査の結果導き出したのが2万5千人という数字でした。

崩れたままだった空爆の象徴、フラウエン教会は、東ドイツ時代にも2月13
日になるとろうそくを供える慣わしが続けられていました。

東西ドイツ再統合後は、極右グループの横行が目立っていたここ最近の追悼行
事でしたが、ドレスデン市民も抵抗の意思表示をしました。



【編集後記】
革命は市民の意思が強くなる過程で成就するもののようですね。誰かが扇動し
ているだけでは、まだ鎮圧されてしまうのです。
何事も言われてやっているうちは大したことないってことですね。

人間はまだまだ捨てたもんじゃないですね。高い意識を持ち続けたいものです。

自分たちの家を持ちたいと考えています。無駄なものを極力切り捨てて、小さ
いけど居心地がよい家にしたいと、いろいろ調べています。思わずどこにも行
きたくなくなるような家になったら最高なんですけどね。(笑)


最後までご覧いただきありがとうございました。

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