2010年12月22日水曜日

進まぬ欧州統一 -きっかけが必要?-

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            ◇ドイツ時事ジャーナル◇ 

                 第111号

           2010年12月22日(水曜日)

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【前回出題分】
Krisenfolgen: Europa plant die Euro-Regierung

Ob Steuern, Renten oder Sozialfürsorge, die Unterschiede
in Europa sind enorm. Die Währungskrise wird das ändern:
Kanzlerin Merkel sieht die EU auf dem Weg zu einer
"Wirtschaftsregierung", zusammen mit Frankreich will sie
eine Angleichung vorantreiben - Präsident Sarkozy ist
allerdings radikaler.

2010-12-18 01:22
SPIEGEL ONLINE - Schlagzeilen - Topmeldungen [rss]
記事全文は → http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/0,1518,735342,00.html#ref=rss


【わたしの訳】
危機の結末:欧州は欧州政府を計画している

税にしろ、年金にしろ、さらには社会保障にしてみても欧州
内で相当な違いがある。金融危機がそれを変えるだろう。
メルケル首相はEUが「経済政府」への途上であると見ており、
フランスとともに同一化を推進したいと考えている。サルコジ
大統領の方がより急進的ではあるが。

【コメントなど】
さあ、みなさんの訳を見てみましょう。

見出しは、欧州政府と訳してみましたが、記事全文を読んでみると
ユーロ政府といっても問題なさそうですね。

急進的なサルコジさんは、まずはユーロ圏の国で経済政府を作ろうと
考えているようなので、その意味ではユーロ政府と呼んでもいいので
はないでしょうか。

メルケルさんは、英国なども含めた欧州全体という考えを持っている
ようですね。

今回も訳をお借りします。

---引用---
危機の結末:欧州は欧州政府を計画している

税金、年金、社会保障のいずれにしろ、欧州内の格差は非常に大きい。
通貨危機がそれを変えるだろう:Merkel首相はEUは「経済政府」へ移行
すると見ており、フランスと一緒に統合を進めようとしている
-サルコジ大統領は更に急進的であるが。
---終わり---

---引用---
危機の連続:ヨーロッパはユーロ政府を目指す

税金であれ年金であれ、社会福祉事業であれ、ヨーロッパ内での違いは
非常に大きい。
通貨危機はそれを変えるだろう。
メルケル首相はEUを"経済政府”への過程だと見なしており、
フランスと共に統一を先へ進めるであろう。
サルコジ大統領は確かにより急進的である。
---終わり---
見出しのFolgeは「結果」を意味する訳語を当てるといいですね。


---引用---
危機の帰結 
ヨーロッパはユーロ政府を樹立する

税金であれ、年金であれ、社会福祉事業であれ、ヨーロッパ内部の違い
は大きい。通貨危機はそれを変えるだろう。メルケル首相はEUを“経済
政府”への途上にあると見ており、フランスと共同で一体化を推し進め
たい考えだ。もちろんサルコジ大統領はさらに徹底している。
---終わり---
「徹底している」は急進的であることが分かった上での訳ならいいの
ですが。

なかなか適切な訳語がでてこないこともあるんですが、わたしは反対の
意味の言葉を当てはめてみたりします。

例えば;メルケルは徹底していない。
メルケルさんが穏健派、サルコジさんが急進派という色分けさえできて
いればかまいません。

---引用---
危機の連続:ヨーロッパはユーロによる支配を計画する
税金、年金や社会保障のために、ヨーロッパの国々の差異は非常に
大きい。通貨危機はその事実を変えるだろう。メルケル首相は
ヨーロッパ連合が「経済支配」への途次であると見ており、フランスと
協力してその話を先に進めるつもりである。確かにサルコジ大統領は
過激な考えを持っている。
---終わり---
Regierungは政府です。
税金、年金・・・などの制度が国ごとにかなり違うことを説明してい
ます。
メルケルさんも通貨危機の前には経済政府などという構想は全く持って
いなかったようですね。

さあ、では次です。
【今日の記事】
Bundesverfassungsgericht - Sieg für vermeintlich „unmenschlichen“
Zahnarzt

Zahnärzte verstoßen nicht gegen das "Gebot der Menschlichkeit",
wenn sie unverbindliche Kostenvoranschläge ins Netz stellen.
Das entschied jetzt das Bundesverfassungsgericht. Patienten
dürfte das Urteil freuen.

Wednesday, December 22, 2010 19:29
記事全文は:
http://www.focus.de/finanzen/versicherungen/krankenversicherung/bundesverfassungsgericht-sieg-fuer-vermeintlich-unmenschlichen-zahnarzt_aid_584068.html
短い掲載文だけでは理解しにくいこともありますので、参照ください。


【あなたの訳例】
和訳投稿 → https://ssl.form-mailer.jp/fms/8408fcc494664

和訳例の投稿をお願いします。
投稿期限:2010年12月26日(日)

見させていただき、できる限りのアドバイスをしたいと思います。

【あとがき】
インターネットが普及しても変わるべきでないものがたくさんありますよね。

コンピュータが登場しようとしている頃も、過剰な期待をコンピュータにしていた
人がかなりいたような気がします。

道具なんですよね。かなり強力な道具なので使い方を誤ると人格に変調を来たすの
かもしれません。

映画の「マトリックス」はなかなか象徴的でした。バーチャルとリアルな世界の境
がよく分からないことも日常的に存在します。

かなり前になるんですが、わたしの例です。ドイツのハノーバーで置き引きにあい、
お金、クレジットカードなどのほかに、免許証やパスポートも無くしたことがあり
ました。アパートやクルマの鍵も一緒でした。

警察に届けたんですが、さしあたり現金が要りました。
ドイチェバンクといえば都市銀行なんですが、口座を開設した支店でないと本人
確認ができないといわれました。

でも事情が事情ですから、ハノーバー支店からわたしの支店に電話をかけてくれて
わたしの担当に替わり、わたしを声で本人と判断し、ハノーバー支店で現金を入手
することができたのです。

考えてみれば原始的なやりかたですよね。本当に確認になるのかどうか。それに
わたしはたまたま自分の担当に何でもお願いしていたので確認してもらえました
が、窓口で全てを処理していたら声で判断するなど到底無理だったでしょう。

パスポートや免許証がないと、自分が誰であるかを証明することができないことに
も気付き、人間が作っている社会でパスポートや免許証の重要性を認識したと同時
に、意外ともろい制度の上にわれわれの生活があるんだと思ったものでした。

いまにして思えば懐かしい思い出話です。


皆さんが集まる場所を提供して、何かを共有できたら最高だと思っています。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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ドイツ時事ジャーナル 

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