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◇ドイツ時事ジャーナル◇
第22号
2009年10月18日(日曜日)
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【今日の記事】
Energiepolitik: Atomkraft macht Klimakiller billiger
Atomkraft als Klimaschützer - mit dieser Botschaft wirbt die schwarz-
gelbe Koalition für eine Verlängerung der Kraftwerkslaufzeiten. Doch
das Umweltbundesamt kommt jetzt zu einem unerwartete Befund:
Tatsächlich würden Kohlendioxid-Emissionen nicht sinken, sondern nur
billiger.
2009-10-18 15:07
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【訳例】
エネルギー政策:原子力発電は、気象キラーを安くする
原子力は気象保護者 - このメッセージで黒・黄連立は発電所の稼動期間を
延長しようとしている。ところが環境省から予想しなかった発見があった。
CO2エミッションはどうやら削減されるわけではないのだ。ただ安くなると
いうことらしい。
【補足解説】
専門家が意外な結論を公表した。
その内容とは、以下のようである。:
現在の環境では黒・黄連立の原子力計画は環境保護には何の役にも立たない。
原子力発電所の稼動延長はどちらかといえば環境保護を妨げるだろう。
逆説的に見えるが、原子力発電所の稼動延長をしようがしまいが、2020年
までにドイツの発電所が排出できるCO2の総量は既に決まっている。200
8年にEU諸国は計画を確定させている。ドイツは原子力発電からの撤退を理
由にもともと予定していたより多くの石炭・ガス発電による排出権を受け取っ
ているのだ。
CO2排出量を年間1.74%削減することが決まっている。2005年比で
発電所のCO2排出量を11年間で20%削減する。CO2排出一トンごとに
排出権を購入しなければならない。その価格は、需要と供給の法則に基づく市
場価格による。
原子力発電が増えるとCO2の排出量が減り、排出権価格が下がる。したがっ
てCO2排出量は少なくなるのではなく、安くなるのだ。結果として再生可能
エネルギーや効率向上による排出量削減への取り組みが減速する。
連邦財務相も数十億ユーロの排出権売買からの収入を当て込んで環境保護プロ
ジェクトや減税の計画を立てているが、排出権の価格が下がると国家収入も大
きく減額することになる。
CO2排出権を大量に購入しなければならない企業の側からすれば、価格下落
は短期的には喜ばしい。
稼動延長は再生可能エネルギーへの投資を減速させ、北海沿岸の風力発電産業
への新しい就業可能性を妨げるかもしれないという批判もある。
ドイツは再生可能エネルギーの導入では世界的に注目されており、米国や中国
からは手本と見られている。28万人の就業人口が存在し、ドイツ企業は世界
的に市場をリードしている。金融危機にもかかわらずビジネスは活発である。
原子力発電所の稼動延長が実現されたら、ドイツはすでに合意されたCO2排
出量について新たに協議し、大幅に下方修正されないと環境保護が実現されな
くなる可能性があると発言する専門家もいる。
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